5月の東京都区部消費者物価指数、前年比3.6%上昇 コメ価格が大幅に押し上げ
総務省が2025年5月30日に発表した東京都区部の消費者物価指数(CPI、中旬速報値、基準年2020=100)は、生鮮食品を除く総合で110.5となり、前年同月比3.6%の上昇を記録した。上昇率は4月の3.4%から拡大し、3カ月連続の伸び率上昇となった。CPIの生鮮食品を除く総合のプラスは45カ月連続で続いている。
今回の上昇率はQUICKの市場予想中央値(3.5%)を上回り、23年1月の4.3%以来、約2年4カ月ぶりの高水準となった。特にコメ類が大幅に伸びており、前年同月比で93.2%~93.7%上昇した。これは1976年1月以降の比較可能な統計期間で最大の伸びとなっている。
コメの価格高騰は原材料価格の上昇が背景にあり、これに伴い関連する外食商品も影響を受けている。すしの外食価格は前年同月比8.3%上昇、おにぎりは16.9%上昇となったほか、鶏肉も8.8%上昇した。海外の主要産地での需給引き締まりにより、輸入品の価格が上昇したことも影響している。
宿泊料金も7.5%上昇し、4月の6.2%からさらに伸びが加速した。これは前年の5月に比べて料金の高い土曜日が1日多かったことが影響している。
一方、エネルギー価格の伸びは8.7%で、前月の9.4%から鈍化。電気代は前年同月比10.8%上昇で、4月の13.1%より伸びが緩やかになった。都市ガス代は6.6%の上昇となり、4月の4.8%を上回った。
生鮮食品とエネルギーを除く総合の指数は109.6で前年同月比3.3%上昇、生鮮食品を含む総合は111.1で3.4%の上昇となった。
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