目次
指標結果の概要と前回値との比較
アメリカの民間調査機関コンファレンスボードが発表した2025年4月の消費者信頼感指数は、86.0となり、市場予想(87.5)を下回った。
前回(3月)は92.9、改定後は93.9。本指標は、個人消費の動向を示す先行指標として、米経済の見通しを占う上で重視されている。
2024年11月の111.7をピークに5カ月連続で低下が続いており、2025年に入ってからは特に急速な悪化が目立つ。この間に指数は25.7ポイント低下しており、消費者心理の急激な冷え込みが懸念される。
主要データと推移チャート
項目 | 数値 |
---|---|
予想 | 87.5 |
結果 | 86.0 |
前回 | 92.9 |
前回改定値 | 93.9 |
指標解説
コンファレンスボード消費者信頼感指数とは?
米民間調査機関のコンファレンスボードが毎月発表する、消費者の現在の経済状況や6カ月先の見通しをもとに構成される経済指標。
個人消費がGDPの7割超を占める米国経済において、消費者心理の変化を早期に捉える上で重要視されている。
注目ポイント
- 指標が増加 → 家計の経済見通し改善、消費意欲の高まり
- 指標が減少 → 雇用や物価への不安、将来支出の抑制姿勢
市場の反応と今後の見通し
今回の結果を受け、為替市場ではドル売りがやや優勢となり、ドル円では発表直後に**+1.2pipsの反応**が見られた。
消費者信頼感の急低下は、高金利の持続や雇用・物価環境への不安が重なった可能性がある。
今後の注目点としては、FRBによる利下げ時期の前倒し観測や、実際の消費指標(小売売上高など)への波及が焦点となる。
市場では、「景気の減速感が明確になれば、年内の政策変更の可能性も」との見方が広がりつつある。