【概要】
18日の東京株式市場は、3日連続で上昇基調を維持し、日経平均株価は前日比0.9%高の3万8885円15銭で取引を終えました。円相場の145円台への進行や、日銀が当面の追加利上げに慎重な姿勢を示したことが、海外短期筋を中心とする先物買いを誘い、先高観を支えました。一方、朝方には前日の米国株安や中東情勢の緊迫化が重荷となり、序盤は軟調に推移する場面も見られました。
【日経平均株価】

本日の終値は348円41銭高の3万8885円15銭。2月19日以来約4カ月ぶりの高値水準に到達し、3日続伸となりました。外国為替市場での円安・ドル高が進んだことを背景に、特に株価指数先物を主戦場とするCTA(商品投資顧問)などの海外短期筋が積極的に買いを入れ、相場を押し上げました。日銀が「経済・物価情勢の改善に応じて利上げを検討する」とコメントした内容も安心感を醸成し、後場には高値圏での推移となりました。
【TOPIX】

東証株価指数(TOPIX)は前日比21.40ポイント(0.77%)高の2808.35ポイントで引け、こちらも3日続伸となりました。JPXプライム150指数も連動して11.61ポイント(0.95%)高の1236.85ポイントを記録し、プライム市場全体が堅調な推移を示しました。売買代金は概算で4兆541億円と活発で、値上がり銘柄数は1092、値下がり461、横ばい74と、上昇銘柄が大幅に上回りました。
【ドル円】


18日の東京外国為替市場では、1ドル=144円94〜96銭まで円安・ドル高が進行し、前日夕時点から41銭の円安となりました。一時145円台を付けたことで、株式市場には追い風となり、特に輸出関連株への買いが加速しました。中東情勢の緊迫化による「有事のドル買い」や、日銀の利上げ慎重観測が円売りをさらに促進しました。
【日本国債10年物利回り】

国内債券市場では、新発10年物国債利回りが前日比0.030%低下の1.445%で取引を終えました。米長期金利の低下を受けて、安全資産とされる国債に買いが入り、日銀の早期利上げ回避見通しも下押し要因となりました。短期金融市場ではコール翌日物金利が0.001%高の0.478%と小幅上昇しましたが、総じて長短金利ともに低下圧力が強い一日でした。
【主な個別株】
ゲーム関連株では、任天堂が新型「ニンテンドースイッチ・ツー」の好調な販売を受けて、株式分割後の上場来高値を更新。コナミグループやバンダイナムコHDなども買いが波及し、セクター全体が活況を呈しました。ファーストリテイリングやアドバンテストも堅調に推移し、トヨタ自動車やSUBARUといった主要輸出関連株にも追い風が続きました。一方で、中外製薬やフジクラ、ニデック、三菱重工業、IHIなど一部の大型株は売りが優勢となり、セクター間で明暗が分かれる展開となりました。
【FPTRENDY内部リンク】
【外部関連リンク】
- 日本銀行(BOJ)公式サイト ─ 国内金利や政策決定の確認に。
- 米連邦準備制度理事会(FRB)公式サイト ─ FOMCや声明内容はこちら。
- Bloomberg(ブルームバーグ日本版) ─ 世界の金融・経済ニュースを網羅。
- Reuters(ロイター日本語版) ─ 最新のマーケット速報と経済記事。
- TradingView ─ 株価・為替・指数チャートの可視化に便利。