【概要】
11日の米国株式市場は、ダウ工業株30種平均が小幅に反落し、前日比1ドル10セント安の4万2865ドル77セントで終了した。ハイテク株に利益確定売りが出た一方、5月の米消費者物価指数(CPI)が市場予想を下回ったことからインフレ懸念が後退し、一時は株価が上昇する場面もあった。S&P500種株価指数とナスダック総合指数はいずれも2月以来の高値圏に位置し、高値警戒感が相場の重荷となった。米中閣僚級協議で合意内容の履行が確認され、貿易摩擦の緩和期待が広がった。
【ダウ平均株価】

- 小幅反落し、前日比1ドル10セント安の4万2865ドル77セントで取引終了。
- ハイテク株の利益確定売りが主因で、エヌビディアやアマゾン・ドット・コムなどが下落。
- アップル、ホーム・デポ、シスコシステムズ、ウォルマート、メルクも値を下げた。
- 一方でIBM、ユナイテッドヘルス・グループ、ゴールドマン・サックスは上昇。
- 朝発表のCPIが市場予想を下回ったことで一時200ドル超の上昇場面もあった。
【S&P500】

- 高値圏にあり、2月以来の水準で推移。
- 高値警戒感が市場の重荷となり前日比16.57ポイント(-0.27%)安の6,022.24で取引終了。
【ナスダック総合指数】

- ハイテク株比率が高く、4営業日ぶりに反落。
- 前日比99.113ポイント(0.50%)安の1万9615.876(速報値)で取引終了。
- メタプラットフォームズやアルファベットが下落した一方、テスラは小幅高で終了。
【米国債10年物利回り】

- 長期債相場が上昇(利回りは低下)。
- 10年物国債利回りは前日比0.05%低い4.42%で終了。
- CPIの市場予想下回りによりインフレ警戒が薄れ、債券に買いが集まった。
- 米財務省の10年債入札も底堅い結果となり、長期金利低下を後押し。
【NY円相場】

- 反発し、前日比30銭円高・ドル安の1ドル=144円55〜65銭で取引終了。
- 市場予想を下回るCPI発表を受け、インフレ鈍化や米長期金利低下を背景に円買いが優勢となった。
- 日米金利差縮小が円買いの追い風に。
- 円の高値は144円33銭、安値は145円47銭。
- 対ユーロでは5日続落し1ユーロ=166円00〜10銭で終了。
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【外部関連リンク】
- 日本銀行(BOJ)公式サイト ─ 国内金利や政策決定の確認に。
- 米連邦準備制度理事会(FRB)公式サイト ─ FOMCや声明内容はこちら。
- Bloomberg(ブルームバーグ日本版) ─ 世界の金融・経済ニュースを網羅。
- Reuters(ロイター日本語版) ─ 最新のマーケット速報と経済記事。
- TradingView ─ 株価・為替・指数チャートの可視化に便利。