概況
28日の東京市場は、国内長期金利上昇とそれに伴う円安・ドル高の進行を背景に、日経平均が4営業日ぶりに小反落となりました。午前中は前日の米ハイテク株高の波及で幅広い銘柄に買いが入り、一時は400円超の上昇を見せたものの、超長期国債入札が低調だったことを受けた需給懸念から後場にかけて先物主導の手じまい売りが優勢となりました。
日経平均株価

終値は前日比1円71銭安の37,722円40銭。朝方の上昇は超長期債の発行減観測や米株高を取り込みつつ、午後には戻り待ち売りで上げ幅を縮小しました。心理的節目の38,000円台回復は一時実現したものの、最終的にはほぼ横ばいで取引を終えました。
TOPIX

東証株価指数(TOPIX)は0.02ポイント高の2,769.51ポイント(+0.00%)で小幅ながら4日続伸。JPXプライム150指数も0.47ポイント安の1,220.04ポイントと、プライム150は4営業日ぶりの反落となりました。
ドル円

1ドル=144円51〜52銭(前日比78銭円安)。前日の円安基調を引き継ぎつつ、超長期債入札の低調を受けた国内金利先高観から一時円買いも入り、144円台後半で底堅く推移しました。
国債利回り

新発10年物国債利回りは1.515%(+0.040%)に上昇。40年物国債入札の最高落札利回りが3.1350%と過去最高水準となり、超長期ゾーンの需給不安が再燃したことで広い年限で利回りが上昇しました。
主な個別株
- 半導体関連:アドバンテストなど値がさ株に買いが波及。一時は指数を押し上げる牽引役に。
- 内需関連:イオンやニトリホールディングスは売り優勢。配当再投資期待と需給改善材料はあるものの、週末控えの手じまいが重荷に。
- 主力株:自動車株には輸出追い風で買いが入る場面もあったものの、大引けでは戻り売りに押されました。
- その他:中外製薬、KDDI、三菱電機が下落。第一三共、住友不動産、花王は堅調に推移。
今週末に控える財務省の国債発行計画見直し会合や、米ハイテク決算シーズンの動向を見極める展開が続きそうです。
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【外部関連リンク】
- 日本銀行(BOJ)公式サイト ─ 国内金利や政策決定の確認に。
- 米連邦準備制度理事会(FRB)公式サイト ─ FOMCや声明内容はこちら。
- Bloomberg(ブルームバーグ日本版) ─ 世界の金融・経済ニュースを網羅。
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