5月27日東京株式市場ダイジェスト – エヌビディア決算控え、様子見ムードの中で反発

概況

27日の東京株式市場は、国内長期金利の低下とそれに伴う円安・ドル高の進行を背景に、日経平均が3日続伸となりました。28日発表の米エヌビディア決算や30日の第4回日米閣僚協議を控え、全体に様子見ムードが漂う中で、下値不安が小さい「確からしさ」のある銘柄に資金が向かう展開となりました。

日経平均株価

終値は前日比192円58銭高の37,724円11銭で3日続伸。前日の米市場休場で材料難のなか、国内債買い・金利低下を手掛かりに午前中は膠着したものの、午後にかけて円売り・ドル買いの勢いを受けて先物主導の買いが強まり、一時200円超の上昇を見せました。投資家は自社株買い計画銘柄や内需、値上げ銘柄といった下値不安が小さい個別銘柄を物色し、「確からしさ」を求める動きが鮮明になりました。 Reuters Japan

TOPIX

東証株価指数(TOPIX)は終値2,769.49ポイント(前日比+17.58ポイント、+0.64%)で3日続伸。プライム150指数も同様に3日連続の上昇となり、市場全体に買いが広がりました。 Reuters Japan

主な個別株

  • 自社株買い銘柄
    • SOMPOホールディングス:1,050億円規模の自社株買い発表を受け、一時前日比+2.35%の高値
    • 伊藤忠商事:1,500億円計画が好感され+0.81%まで上昇
  • 内需・円安恩恵銘柄
    • ZOZO:国内売上比率の高さと円高進行懸念の後退で+2.47%
    • ニトリホールディングス:同+2.04%と堅調
  • 値上げ銘柄
    • キユーピー:9月出荷分からの値上げ発表を受け+4.81%と年初来高値圏
    • FOOD&LIFE COMPANIES(スシロー):株式分割考慮後の上場来高値更新に続き堅調推移

投資家はマクロの先行きに不透明感を抱くなか、下値リスクを抑えた「確からしさ」を求め、需給面の安心につながる自社株買い銘柄や、為替/価格転嫁が追い風となる内需・値上げ銘柄への物色を強めました。今後はエヌビディア決算や日米閣僚協議の結果を見極めつつ、テーマ性の高い個別株を巡る動きが続きそうです。

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この記事を書いた人

CFP®/1級ファイナンシャルプランニング技能士
公益社団法人 日本証券アナリスト協会認定
・プライマリー・プライベートバンカー
・資産形成コンサルタント
一般社団法人金融財政事情研究会認定
・NISA取引アドバイザー

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