5月20日東京市場マーケットダイジェスト

【日経平均株価】


20日の東京株式市場で日経平均株価は5営業日ぶりに小反発し、終値は前日比30円86銭(0.08%)高の37,529円49銭となりました。前日の米株高の流れを受け、半導体関連を中心に買いが先行。ただ、今週開催予定の日米財務相会談を前に「円安是正」の思惑がくすぶり、利益確定売りが強まりました。午前中には一時400円超上昇したものの、心理的節目の38,000円付近では上値が重く、後場には下げに転じる場面も見られました。

【TOPIX】

東証株価指数(TOPIX)は反発し、終値は前日比0.44ポイント(0.02%)高の2,738.83ポイントで取引を終えました。JPXプライム150指数も1.30ポイント(0.11%)高の1,209.73ポイントと上昇。東証プライムの売買代金は概算で4兆4,721億円、売買高は19億2,356万株と、依然として活発な商いが続いています。

【その他注目の値動き】

  • 値上がり銘柄:リクルート、ファナック、フジクラなどが堅調。一方で、ファストリ、中外製薬、コナミHD、任天堂、キッコーマンなどが軟調に推移しました。
  • 高ROE銘柄の物色:午前の取引ではサンリオが一時8%超高、タカラトミーも7%近い上昇を見せるなど、自己資本利益率(ROE)の高い銘柄に資金が集まりました。
  • 為替動向:日米会談を控えた思惑から円買いが優勢となり、午後には1ドル=144円台前半まで円高が進行。輸出関連株には足かせとなりました。
  • マーケットセンチメント:G7財務相・中央銀行総裁会議を受けた政策リスクや、米国債の格下げをめぐる動きが引き続き注目材料となっています。

以上のように、20日の東京市場は米株高の追い風を受けつつも、外部イベントを控えた警戒感から上値の重い展開となりました。高ROE銘柄への選別買いが相場を下支えする一方、為替や政策リスクへの感応度の高さが改めて浮き彫りになった一日でした。

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この記事を書いた人

CFP®/1級ファイナンシャルプランニング技能士
公益社団法人 日本証券アナリスト協会認定
・プライマリー・プライベートバンカー
・資産形成コンサルタント
一般社団法人金融財政事情研究会認定
・NISA取引アドバイザー

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