【2025年4月】国内企業物価指数は8か月連続最高更新──前年比+4.0%、前月比+0.2%

おしゃべりAI解説

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指標結果の概要と前回値との比較

日本銀行が発表した2025年4月の国内企業物価指数は、指数水準が126.3(2020年平均=100)となり、8か月連続で過去最高を更新しました。前年同月比は**+4.0%(予想:4.0%)と市場予想に一致し、前月比は+0.2%**(予想:+0.4%、前回:+0.4%)となりました。


主要データと推移チャート

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項目数値
予想(前年同月比)+4.0%
結果(前年同月比)+4.0%
前回(前年同月比)+4.2%(3月)
予想(前月比)+0.4%
結果(前月比)+0.2%
前回(前月比)+0.4%(3月)

指標解説

国内企業物価指数とは?
日本銀行が毎月公表する、国内企業間の取引価格を集計した指数。企業側のコスト転嫁状況やインフレ圧力を先行的に把握する指標です。

価格上昇を牽引した主な要因

  • 農林水産物(コメなど)
    • 精米:前年比+80.0%、玄米:同+72.2%
    • 農林水産物全体:前年比+42.2%(3月:+39.1%)、前月比+3.4%
  • 電力・都市ガス・水道
    • 前年比:+10.1%(3月:+6.5%)
    • 事業用電力:前年比+12.2%(3月:+7.4%)、前月比+2.9%
  • 飲食料品
    • ビール:前年比+2.6%、果実酒・チューハイ:同+3.3%
    • 飲食料品全体:前年比+3.6%(3月:+3.4%)、前月比+0.5%

市場の反応と今後の見通し

輸出・輸入物価の動向

  • 輸出物価指数:契約通貨ベース 前月比▲0.3%、前年比▲4.2%/円ベース 前月比▲2.1%、前年比▲4.2%
  • 輸入物価指数:契約通貨ベース 前月比▲0.6%、前年比▲2.6%/円ベース 前月比▲2.9%、前年比▲7.2%
    (4月の対ドル144円台の円高進行が背景)

今後の見通し
原油価格の下落や備蓄米の流通によるコメ価格の緩やかな下落が見込まれる一方、電気・ガス代の支援策終了が上昇圧力を残します。2025年5月は前年比3%台に鈍化後、引き続き緩やかな伸びが続くと予想されます。
経済・金融市場では、米欧中銀の金融政策動向と為替相場の変動が企業物価指数の行方を左右するとみられます。

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この記事を書いた人

CFP®/1級ファイナンシャルプランニング技能士
公益社団法人 日本証券アナリスト協会認定
・プライマリー・プライベートバンカー
・資産形成コンサルタント
一般社団法人金融財政事情研究会認定
・NISA取引アドバイザー

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