日本の経済産業省が発表した2025年3月の鉱工業生産(速報値)【前年比】は、-0.3%となり、市場予想(+0.8%)を下回った。
前回(2025年2月)は+0.1%だった。
鉱工業生産は、国内製造業の生産動向を示す重要な指標で、景気の現状把握や先行き判断において市場参加者の注目を集めている。
目次
主要データと推移チャート
項目 | 数値 |
---|---|
予想 | +0.8% |
結果 | -0.3% |
前回 | +0.1% |
前回改定値 | — |

指標解説
鉱工業生産とは?
経済産業省が毎月公表する、国内の鉱業・製造業・電気・ガス業における生産活動を示す統計。
GDPの変動とも関連が深く、景気の現状把握や企業の設備投資動向の先読み材料として注目される。
注目ポイント
- 指標が増加 → 生産活動の活発化、景気回復期待
- 指標が減少 → 生産活動の鈍化、景気減速懸念
市場の反応と今後の見通し
今回の鉱工業生産は市場予想を下回り、前年同月比でマイナスとなった。背景には、自動車工業の生産低下が大きく寄与しており、部品供給の制約や工場事故の影響が重なった。
一方、半導体製造装置などを含む生産用機械工業は堅調で、対中・対台輸出が下支えとなっている。
現時点で経産省は生産の基調判断を「一進一退」と据え置いており、今後の回復には不確実性が残る。4月以降の予測では上昇が見込まれており、今後のデータ次第で政策対応への影響も注目される。