最近のマーケットニュースで耳にすることが増えた「FANG+」。これは米国ニューヨーク証券取引所が算出する株価指数で、世界を代表するテクノロジー企業やインターネット関連企業など10銘柄で構成されています。
もともとの「FANG」は、Facebook(現Meta)、Amazon、Netflix、Google(Alphabet)の頭文字を取った呼び名です。そこにAppleやMicrosoft、Tesla、NVIDIAなどを加えたのが「FANG+」です。つまり、世界のテック市場を牽引するトップ企業ばかりを集めた、非常に“濃い”指数といえます。
FANG+の構成銘柄
現在の主な構成銘柄は以下の通りです。
- Meta Platforms(旧Facebook)
- Apple
- Amazon
- Netflix
- Alphabet(Google)
- Microsoft
- Tesla
- NVIDIA
- AMD(アドバンスト・マイクロ・デバイセズ)
- Baidu など(入れ替えによって変動あり)
いずれも世界的に名の知れたテクノロジー企業であり、AI・クラウド・電気自動車など、次世代の成長テーマを背負った企業群です。
他の主要指数との比較:FANG+の強さ
では、FANG+は実際にどの程度の成果を上げているのでしょうか。以下はFANG+とNASDAQ総合指数、S&P500、ダウ平均のパフォーマンスを比較したものです。2024年1月を100とした場合の騰落率をグラフ化しました。

📍 グラフ解説ポイント(「FANG+, NASDAQ, S&P500, Dow Jones (Jan 2024 = 100)」のグラフ)
作成:FPTRENDY.com
ご覧の通り、2025年8月時点でFANG+は180を超える水準まで上昇しており、他の主要指数を大きく引き離しています。NASDAQですら145前後、S&P500は135程度、ダウ平均に至っては120弱にとどまる中、FANG+だけが突出しているのです。
なぜFANG+がここまで強いのか
背景にはいくつかの要因があります。
- AI関連の爆発的な需要:特にNVIDIAはAI半導体の需要急増で株価を押し上げました。
- 消費者向け成長株の存在感:AppleやTeslaといった個人消費に直結するブランド力の強さ。
- 市場の資金集中:投資家が「成長を買う」際、結局この10銘柄に資金が集まる構造。
その結果、FANG+は「米国市場の中でも特に成長株セクターを代表する温度計」としての役割を果たしています。
投資家にとっての意味
FANG+はリターンの大きさが魅力である一方、ハイテク集中型のためボラティリティ(値動きの激しさ)も高い指数です。投資家にとっては、
- S&P500:米国経済全体の安定感
- FANG+:テクノロジー成長株の勢い
という違いを理解して使い分けるのが重要でしょう。
FANG+に投資できるETF(日本)
では、FANG+指数に実際に投資するにはどんな手段があるのでしょうか。日本と米国のETF/ETNを整理しました。
日本市場で購入可能なETF
ティッカー | ファンド名 | 特徴 |
---|---|---|
316A | iFreeETF FANG+(大和アセットマネジメント) | NYSE FANG+ Index を円建てで物理的に連動。経費率 約0.20%、年2回配当。日本の証券口座で購入可能。 |
まとめ
FANG+とは、世界を代表するテクノロジー企業10社の株価をまとめた指数です。そして直近の相場では、S&P500やNASDAQをはるかに上回るパフォーマンスを示し、市場を牽引しています。
さらに、投資商品としては日本では**iFreeETF FANG+(316A)**が登場しており、個人投資家が円建てで手軽に投資できる環境が整っています。
👉 「米国株=S&P500」だけではなく、「FANG+」の動向もチェックすることが、これからの投資判断に欠かせない視点と言えるでしょう。
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【外部関連リンク】
- 日本銀行(BOJ)公式サイト ─ 国内金利や政策決定の確認に。
- 米連邦準備制度理事会(FRB)公式サイト ─ FOMCや声明内容はこちら。
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