2025年6月5日 東京市場動向(日経平均、TOPIX、ドル円、長期金利、主要株)

概要

5日の東京株式市場は、米経済指標の下振れとそれに伴う円高進行を背景に、リスク回避の動きが強まりました。日経平均株価は前日比192円安で反落。TOPIXも1%超の下落となりました。米景気減速への警戒感から為替は一時1ドル=142円台まで円高が進行し、自動車を中心に外需株が売られましたが、半導体関連の一角が堅調に推移し、下値を支える形となりました。日本国債10年物利回りは低下し、債券市場では買いが優勢でした。


日経平均株価

日経平均は前日比192円96銭安の3万7,554円49銭で取引を終え、反落となりました。主な下落要因は、米景気指標の悪化を受けた円高進行による自動車株など輸出関連の売り。午前中には一時200円超下落する場面もありましたが、半導体関連の急伸や先物買い戻しもあり、終盤は下げ渋る展開でした。依然として米国の関税政策や為替動向が日本株全体の重石となっています。


TOPIX

TOPIXも**前日比28.66ポイント安の2,756.47(-1.03%)**と反落。幅広い銘柄で値下がりが優勢となり、特に自動車・海運・通信など外需型セクターが目立って下落しました。一方、内需や一部グロース株への資金シフトもみられましたが、全体ではリスク回避の動きが優勢でした。


ドル円

為替市場では、ドル円が午後にかけて143円台を回復しました。午前中は米景気指標の弱さを受けて142円台後半での推移が続いていましたが、午後になると日本の長期債利回りが低下したことをきっかけに円売りが優勢となり、一時143.18円付近までドル高・円安が進みました。

財務省が実施した30年債入札の応札倍率は2023年以来の低水準となりましたが、事前の警戒感が強かったこともあり、市場では結果が想定内と受け止められ、大きな波乱は生じませんでした。こうした動きもあって、午後は円安が進行し、ドル円は143円台を維持して取引を終えました。


日本国債10年物利回り

**新発10年物国債利回りは1.467%(前日比-0.047pt)**と低下。米長期金利の下落や、国内で実施された30年債入札の低調な結果を受けて超長期債利回りが急低下したことが影響しました。債券市場では、財務省による超長期債発行減額への期待や流通市場での供給制限も買い材料となり、長期ゾーンの利回り低下が目立っています。


主要個別株

下落が目立ったのは自動車株(トヨタ・ホンダ等)、海運株(郵船・商船三井等)、値がさ株(ファストリ・SBG等)。特に輸出採算悪化を意識した売りが目立ちました。
一方、**半導体関連株(レーザーテック+6%、アドバンテスト+5%、東京エレクトロン+4%)**が大幅高。米エヌビディアの強気見通しや、中東勢のAI投資報道などが支えとなっています。内需ではニトリHDや良品計画、物流関連のセイノーHD・SGHDなども買われる場面がありました。

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この記事を書いた人

CFP®/1級ファイナンシャルプランニング技能士
公益社団法人 日本証券アナリスト協会認定
・プライマリー・プライベートバンカー
・資産形成コンサルタント
一般社団法人金融財政事情研究会認定
・NISA取引アドバイザー

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