4月23日(水曜日)のモーニングニュース

☀️ おはようございます!4月23日(水)朝のFPTRENDYモーニングニュースです。

週の折り返し、水曜日。米中摩擦緩和の観測が浮上し、米国株が急反発。ダウ平均は前日から1,000ドル超の上昇、ナスダックも大幅反発となり、世界の投資家心理に久々の明るさが戻りつつあります。

一方、為替市場では円買いの流れが根強い中であったが、昨夜からはリスク選好の円売りが優勢に。ドル円は一時140円割れ目前まで下落したものの、本日午前には142円台後半まで急伸しており、短期的なセンチメントはドル買い優勢に傾いています。

中央銀行のスタンスを見極める動きが続く中で、短期筋のポジション調整や米株高によるリスクオンの地合いがドル買いを後押し。相場は引き続き神経質な展開となりそうです。

本日も決算発表や経済指標が相次ぎ、リスク選好と警戒感が交錯する1日となりそうです。
マーケットの流れを押さえつつ、チャンスを見極める1日にしていきましょう。


📌 昨日の主な経済ニュース

①【米中摩擦緩和でNY株大反発】── ベッセント財務長官が対中政策に柔軟姿勢

解説:
22日のNY市場では、米中貿易摩擦が緩和に向かうとの観測から、主要株価指数が揃って大幅上昇。
ベッセント米財務長官が「関税政策を巡る膠着状態は持続不能」と発言し、「交渉は始まっていないが取引は可能」との認識を示したことが報じられました。

これを受けて、前日に971ドル安だったダウ平均は一時1,100ドル超の上昇を記録し、ナスダックも+2.7%の大幅高。特にスリーエムなどの好決算銘柄がけん引しました。


②【円買いの波、揺らぐか?】── 中銀スタンスの違いとドル円の急反発
解説:
これまで「ドル売り」にとどまっていた投資マネーが「円買い」へとシフトしていましたが、昨夜から今朝にかけてはドル円が急反発
一時140円割れ目前まで下落していたドル円は、22日深夜からリスク選好の円売りが強まり、23日午前には142.37円付近まで上昇しています。

テクニカル的には140.00円付近での底堅さが意識されており、円高バイアスはなお残るものの、目先はドル買い優勢の地合いが続く可能性があります。
FRBへの利下げ圧力、日銀のスタンス、そして中銀間のコントラストが引き続きカギとなるでしょう。

③【グロース市場に選別のメス】東証が上場基準強化、小粒上場に終止符

解説
東証はグロース市場の上場維持基準を厳格化し、時価総額100億円未満の企業に退場圧力を強めます。これはスタートアップ市場の質的改善を目的とした措置であり、上場の「質と持続力」を問う時代への転換点といえるでしょう。今後はVCや証券会社の審査基準にも影響を与えそうです。


④【野村、米で資産運用拡大へ】マッコーリー買収で一気に存在感

解説
野村HDが米マッコーリーの伝統資産運用部門を約2500億円で買収。これにより、同社の運用残高は一気に7700億ドルに拡大し、米国での“貯蓄から投資へ”流れを取り込む戦略の本丸となります。アクティブETFや商品開発力の強化も進み、米市場でのプレゼンスが一段と高まります。

🌐主要インデックス指数まとめ

現在値 変動 変動率
東証株価指数
2,532.12 +3.19 +0.13%
Japan 225 インデックス
34,220.53 -59.32 -0.17%
Nikkei 225 Futures
34,830 +550 +1.60%
JPXPrime 150 Index
1,107.78 +0.24 +0.02%
S&P500指数
5,287.00 +129.56 +2.51%
ダウ平均株価
39,186.00 +1,015.62 +2.66%
ナスダック総合指数
16,300.42 +429.52 +2.71%
DAX指数
21,293.53 +87.67 +0.41%
FTSE100指数
8,363.21 +68.65 +0.83%
Nifty50指数
24,167.25 +41.70 +0.17%
SSE Composite Index
3,299.7571 +8.3230 +0.25%
S&P BSE SENSEX指数
79,595.59 +187.09 +0.24%
ボベスパ指数
130,464.38 +814.35 +0.63%
恐怖指数(VIX)
35.26 -3.25 -9.61%

📈 チャートで振り返る ~相場の今と先週末の動き~

日経225(日足)

直近では反発の流れにあったものの、22日は再び下落し、34,220円台で引けました。
ローソク足では陰線が出ており、34,000円台前半での攻防が続いています。
4月上旬の急落以降、戻りの勢いはやや鈍化傾向にあり、短期的には上値の重さが意識される展開です。


ドル円(1時間足)

ドル円は一時140円割れに迫る下落を見せたものの、141円台前半まで急反発
22日午後からじわじわと戻し基調が続き、NY時間後半から本日未明にかけてはリスク選好の円売り+ドル買いが進行。テクニカル的には、140.00付近での底堅さが意識される形となり、141.50円近辺ではやや上値の重さも見られています。短期的には戻り売りと押し目買いが交錯する神経質な展開となりそうです。


米10年債利回り(日足・折れ線)

利回りは前日比でやや低下し、4.409%(-0.008pt)で引けました。
16日を底に一時反発するも、現在は
再び横ばい圏に移行しつつある
ように見えます。
インフレと利下げ観測が交錯する中、債券市場も様子見ムードが漂っています


VIX(恐怖指数・日足・折れ線)

VIXは**32.56(-3.70%)**と再び低下。
前週には50を超える水準まで急騰していたことを考えると、過度なリスクオフの緊張感はひとまず後退
ただし、30台での高止まりは続いており、依然として市場の不安感は根強いことを示しています。


S&P500(1時間足)

米国株は大幅反発。S&P500は一時5,140台まで下落後、短時間で急回復し5,280台へと戻す展開に。
これまでの続落基調に対するショートカバーや、好業績銘柄への物色が反発の要因と見られます。
ただし、5,300台では戻り売りも意識されやすく、やや上値の重さも残る状況
一方で、5,200台前半では押し目買いが機能しやすい構図となっており、もみ合い継続の公算が大きいです。


📅 これからの経済予定

経済予定詳細【Tap or Click!】
2025年05月05日(月)
時間指標名前回ドル/円変動幅前回(改定)予想結果
22:45
アメリカ・PMI(購買担当者景気指数・確報値) 04月 [非製造業PMI・確報値] -1.4pips 51.4 51.4 ---
22:45
アメリカ・PMI(購買担当者景気指数・確報値) 04月 [コンポジットPMI・確報値] -1.4pips 51.2 51.2 ---
23:00
アメリカ・ISM非製造業景気指数 04月 +5.1pips 50.8 50.2 ---
2025年05月06日(火)
時間指標名前回ドル/円変動幅前回(改定)予想結果
10:45
中国・財新PMI(購買担当者景気指数) 04月 [財新コンポジットPMI(購買担当者指数)] +11.6pips 51.8 51.7 ---
10:45
中国・財新PMI(購買担当者景気指数) 04月 [財新サービス業PMI] +11.6pips 51.9 51.8 ---
21:30
アメリカ・貿易収支 03月 -3.1pips -1227億ドル -1220億ドル ---
21:30
カナダ・国際商品貿易 03月 -3.1pips -15.2億カナダドル --- ---
23:00
カナダ・Ivey購買部協会指数 04月 +6.3pips 51.3 --- ---
2025年05月07日(水)
時間指標名前回ドル/円変動幅前回(改定)予想結果
07:45
NZ・雇用統計 第1四半期 [失業率] -0.3pips 5.1% 5.3% ---
07:45
NZ・雇用統計 第1四半期 [雇用者数増減(前期比)] -0.3pips -0.1% 0.1% ---
07:45
NZ・雇用統計 第1四半期 [雇用者数増減(前年比)] -0.3pips -1.1% -0.6% ---
17:30
英国・建設業PMI(購買担当者景気指数) 04月 [建設業PMI] +14.9pips 46.4 --- ---
23:30
アメリカ・週間石油在庫統計 04/26 - 05/02 [原油在庫・前週比] -2.8pips -269.6万バレル --- ---
23:30
アメリカ・週間石油在庫統計 04/26 - 05/02 [ガソリン在庫・前週比] -2.8pips -400.3万バレル --- ---
23:30
アメリカ・週間石油在庫統計 04/26 - 05/02 [留出油在庫・前週比] -2.8pips 93.7万バレル --- ---
2025年05月08日(木)
時間指標名前回ドル/円変動幅前回(改定)予想結果
03:00
アメリカ・FRB政策金利(FOMC) 05月 [上限金利] -41.6pips 4.50% 4.50% ---
03:00
アメリカ・FRB政策金利(FOMC) 05月 [下限金利] -41.6pips 4.25% 4.25% ---
08:01
英国・RICS住宅価格指数 04月 +8.0pips 2.0% --- ---
20:00
英国・英中銀政策金利 05月 +6.2pips 4.50% 4.25% ---
21:30
アメリカ・新規失業保険申請件数 04/20 - 04/26 [継続受給者数] -2.2pips 191.6万件 --- ---
21:30
アメリカ・非農業部門労働生産性指数(速報値) 第1四半期 [非農業部門労働生産性・前期比] -4.0pips 1.5% -0.5% ---
21:30
アメリカ・新規失業保険申請件数 04/27 - 05/03 -12.8pips 24.1万件 --- ---
23:00
アメリカ・卸売在庫(確報値) 03月 [卸売在庫・前月比・確報値] -10.3pips 0.5% 0.5% ---
2025年05月09日(金)
時間指標名前回ドル/円変動幅前回(改定)予想結果
未定
中国・貿易収支 04月 [貿易収支] -17.2pips 7367億元 --- ---
未定
中国・貿易収支 04月 [貿易収支(ドル建て)] -17.2pips 1026億ドル --- ---
21:30
カナダ・雇用統計 04月 [雇用者数・前月比] +17.8pips -3.26万人 2.70万人 ---
21:30
カナダ・雇用統計 04月 [失業率] +17.8pips 6.7% 6.7% ---

📌 直近の注目経済イベントと見どころ

指標 要点
4月23日(水)
ユーロ圏 製造業PMI速報値(4月) 景況感は前回48.6→予想47.4へ悪化見通し。景気鈍化の懸念材料。
ユーロ圏 サービス業PMI速報値(4月) 前回51.0→予想50.5とやや減速の見込み。好不況の境界線を意識。
米国 製造業PMI速報値(4月) 前回51.9→予想50.2。50を割ると景気後退感が強まる可能性。
米国 非製造業PMI速報値(4月) 前回54.4→予想52.9。サービス業主導の回復に注目。
米国 新築住宅販売件数(3月) 住宅市場の健全性を示す。前回67.6万件→予想68.0万件。
南ア 消費者物価指数(3月) 前月比0.8%、前年比3.0%の見込み。インフレ動向に注視。
米国 週間石油在庫統計(原油・ガソリン・留出油) 在庫の増減次第でWTI・エネルギー株に影響を与える可能性。
4月24日(木)
ドイツ Ifo景況感指数(4月) 予想85.1と引き続き低調。ユーロ圏の回復遅れを示す懸念。
米国 新規失業保険申請件数(4/13〜4/19) 予想21.5万件。労働市場の鈍化傾向が表面化するか注目。
米国 耐久財受注(3月・速報) 設備投資の動向を見る重要指標。輸送除くコアで+0.3%予想。
米国 中古住宅販売件数(3月) 予想413万件。住宅需要と金利環境の影響が問われる場面。

今回の経済指標は、景気の減速兆候と利下げ期待が交錯する中での発表が相次ぎます。特に、PMI関連や住宅指標は、米経済の底堅さと転換点を見極める重要な判断材料となります。
また、ドイツIfoやユーロ圏PMIも景気後退への警戒感を高める可能性があり、為替や債券市場への影響が注目されます。

日米主要企業の注目決算

企業名 業種 注目ポイント
2025年4月23日(水)
ファナック
(6954)
FA機器・ロボット 中国・アジア向けの受注動向と利益率がカギ。設備投資需要の先行指標としても注目。
シマノ
(7309)
自転車部品 在庫調整の進捗や欧米需要の回復具合に注目。円安の収益押し上げ効果も焦点。
キヤノンマーケティングジャパン
(8060)
ITソリューション・オフィス機器販売 法人向けソリューション需要の拡大と利益改善傾向を確認。
キヤノン電子
(7739)
電子機器(周辺機器) 半導体関連設備・精密機器部門の業績が注目される。
サイバートラスト
(4498)
サイバーセキュリティ 認証・セキュリティ需要の拡大局面。中長期の成長性を意識した見通しが注目。
ジャフコ グループ
(8595)
ベンチャーキャピタル 国内外IPO市場の動向と保有株式の評価益が決算に反映されるか注目。
企業名 業種 注目ポイント
2025年4月23日(水)
ボーイング
(BA)
航空機製造 納入遅延や品質問題が相次ぐ中、市場信頼回復なるか。防衛部門と民間航空の両面に注目。
テキサス・インスツルメンツ
(TXN)
半導体 アナログ半導体の受注トレンドが注目。産業・自動車需要の鈍化リスクを織り込むか。
サービスナウ
(NOW)
SaaS・クラウド 生成AI関連での導入拡大に期待。大型顧客の契約継続状況が収益見通しを左右。
フィリップ・モリス・インターナショナル
(PM)
たばこ・加熱式製品 IQOS(加熱式たばこ)事業の成長持続性がカギ。欧州・アジアでのシェア動向に注目。
サーモ・フィッシャー・サイエンティフィック
(TMO)
医療・バイオ分析機器 製薬・研究機関向け装置の需要動向とM&A戦略に注目。
エドワーズ・ライフサイエンス
(EW)
心臓関連医療機器 心臓弁置換などの新製品動向。高齢化市場での売上成長維持に注視。

📰 今日の主なニュース深堀り

【円が買われる理由】ドル売りから「円買い」へ──140円突破の裏側

ドル安の流れが続くなかで、「退避マネーの受け皿」としての円が再評価されつつあります。4月22日の為替市場では円が一時、1ドル=140円の節目を突破し、7カ月ぶりの高値水準を記録しました。

背景にあるのは、世界の中央銀行の金融政策スタンスの違いです。欧州中央銀行(ECB)は利下げを加速し、米国でもトランプ大統領によるFRBへの圧力が強まりつつあります。一方、日本銀行は利上げスタンスを崩しておらず、金利差の逆転が現実味を帯びる展開となっています。

また、24日に控える日米財務相会談では、円安是正を巡る協議が行われる見通しです。市場では「為替条項」や「利上げ要求」などが飛び交う中、円買いの流れが加速する可能性もあり、今後の相場レンジに大きな影響を与える可能性があります。

投資マネーは“次の安全通貨”を探しています。今、それが円なのです。


👉 さらに詳しく読みたい方はこちらへ!
ドル売りから円買いへ|140円突破の背景と今後の見通し。


☀️ 今日も1日どうぞよろしくお願いいたします!

本日は円高進行日米財務相会談の思惑が意識される1日になりそうです。為替や金融政策に敏感な相場展開が続きますが、冷静な視点を忘れずに。

それでは、
**今日も1日、元気にいってらっしゃい!**💼✨


必要であれば、「次の経済イベントの予告」なども加えられます!

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この記事を書いた人

CFP®/1級ファイナンシャルプランニング技能士
公益社団法人 日本証券アナリスト協会認定
・プライマリー・プライベートバンカー
・資産形成コンサルタント
一般社団法人金融財政事情研究会認定
・NISA取引アドバイザー

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